このたびの7月豪雨のような集中豪雨や高潮などにより,家屋等が浸水した場合,洗浄や消毒が必要になる場合があります。
1 家屋等が浸水した場合
豪雨等により家屋等が浸水した場合,洗浄や拭き取りにより十分に汚れを除去して,乾かした後,消毒するようにしてください。
(消毒は,汚れのない状態でないと,効果を発揮することができません。)
2 衛生対策について
家屋等が浸水した場合,次のとおり洗浄及び衛生対策を行ってください。
(1)床上の場合
室内は,食事や睡眠など生活を行う場所のため,泥や汚れを十分に取り除いた後,消毒を行いましょう。
①水が引いた後,濡れた畳や家の中の不用な物を片付けてください。
②汚れた家具や床・壁などは,水で洗い流すか,雑巾で水拭きする等してください。
③食器類や調理器具などは,水洗いして汚れをきれいに洗い流してください。
④食器棚や冷蔵庫などは,汚れをきれいに拭き取ってください。
(2)家の周囲や床下の場合
土砂等を取り除いた後,水道水で洗い流し,しっかり乾かすことが重要です。
床下に土砂や水分が残っている場合,その湿気により,家の基礎や土台(床組)などに影響が出る場合があります。
①汚泥や不用なものなどを片付けてください。
②庭木や壁についた泥は,水で十分に洗い流してください。
③床下換気口のごみを取り除き,床下の風通しを良くしてください。
④床下はスコップや流水を用いて汚泥を取り除いた後,雑巾などで水けをなくし,扇風機などにより強制的に換気し,乾燥させてください。
※床下や庭などの消毒は原則不要です。
本市では,床上及び床下浸水した地域の道路や側溝への防疫作業を行いました。これは伝染病予防のための作業です。
家の周辺の防疫を希望される方は地域支援課(電話0823(43)1637)までご連絡ください。
(3)食中毒,感染症の予防について
①受水槽は,安全と衛生を点検・確認してから使用してください。
②水に浸かった食品や,停電により保存温度が保てなかった要冷蔵・冷凍食品はできるだけ廃棄してください。
③からだに異常を感じたら早めに医療機関で受診してください。
④食事の前や用便の後などは,しっかりと手を洗ってください。
3 消毒方法について
消毒薬は,過剰に使用すると人の健康や環境へ影響を与えることがあります。使用は最小限としましょう。
使用の際には,取り扱い説明書に従い,事故が起こらないよう注意してください。
【家庭で使いやすい消毒薬とその使い方】
●塩化ベンザルコニウム(逆性石けん)10%
使用濃度0.1%(薬液を100倍になるように水で薄める。)
家具や床などの消毒に適しています。雑巾に浸して拭いてください。(ゴム製品,皮革製品への使用はさけてください。)
ドラッグストアや薬局で購入できます。
本市では,床上浸水した家屋の所有者に消毒液(すぐに使えるように100倍に薄めた塩化ベンザルコニウム〔逆性石けん〕)を配布しています。
消毒液は,市役所本庁,能美市民センター,三高支所,切串出張所にあります。
※消毒液を誤って飲んでしまわないよう,十分注意をしてください。
●次亜塩素酸ナトリウム6%(家庭用塩素系漂白剤など)
使用濃度0.02%(薬液を300倍になるように水で薄める。)
飲食器具等の消毒に適しています。薬液に5分程度浸した後水洗いをしてください。(金属には使用できません。)
ドラッグストアや薬局,ホームセンターで購入できます。
●アルコール系消毒薬(速乾性すりこみ式のものなど)
使用濃度70%以上のもの(薄めずにそのまま使用する。)
手指等の消毒に適しています。乾燥した状態の手指に消毒液をつけてしっかりすりこんでください。
ドラッグストアや薬局,ホームセンターで購入できます。
消毒方法の例(※色々な濃度のものが市販されているので希釈倍率には注意してください。)
消毒対象 | 消毒液 | 調整方法(例) | 使用方法 |
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屋内
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0.1%塩化ベンザルコニウム(逆性石けん) | 10%塩化ベンザルコニウム 10mlに水を加えて1Lとする。 |
泥などの汚れを洗い流すか,雑巾などで水拭きしてから,十分に乾燥させた後,薄めた液を浸した布などでよく拭く。
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食器類 | 0.02%次亜塩素酸ナトリウム(家庭用塩素系漂白剤でも可) | 6%次亜塩素酸ナトリウム 4ml(ペットボトルのキャップ1杯)を水1Lに加える。 |
食器等を水洗いした後,消毒液に5分以上浸し,水でよくすすいで乾燥させる。
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手指 (汚れた箇所や土などに触れた後) |
アルコール系消毒薬(速乾性すりこみ式) | 薄めず,そのまま使用する。 |
流水で汚れを洗い流した後,石けんでよく荒い,流水でよく洗い流す。その後,乾いたタオルなどで水分をふきとり,アルコール系消毒液で消毒する。
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※消毒薬を取り扱う際にはゴム手袋などを使用するとともに,皮膚や目にかからないように注意してください。
また,皮膚についた場合,水と石けんでよく洗い流し,目に入った場合は,水で15分以上洗い流し,医師の診察を受けてください。
※消毒液をペットボトルなどに移し替えないでください。誤って飲んでしまう事故につながる事がありますので,必ず使い切ってください。
また,ほかの消毒液や洗剤と混ぜないでください。
※消毒に使用したバケツなどは,使用後,十分に水で流してください。
関連ファイル ダウンロード

水害時の衛生対策と消毒法 (182 KB)
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